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プラスチック材料の難燃剤

すでに旧聞に属するかもしれませんが、LSIパッケージに添加した難燃剤の赤燐が原因でLSI内部でAgのマイグレーションが発生すると言う不良が世界中で大きな問題となりました。

実は1980年代、私がまだシステム製品の周辺装置のエンジニアだったころ同様な不良を経験しました。CRTディスプレイのフライバックトランス(FBT)でも同じようにエポキシの難燃剤として添加された赤燐が原因でレアショートが発生したことがあります。

お客様にシステムを納入してから1年とか2年でCRTディスプレイから煙が出ると言う不具合がぽつぽつ発生しだしました。ディスプレイの中の高圧を発生するFBTがレアショートして煙が出ると言う不良でした。不良として返却されてきたディスプレイからFBTを取り出しレアショートしている部分が見えるようにカットし、原因を探りました。XMAなどを使ってレアショートするようなものが混ざっていたのではないかとかいろいろな角度で調査しましたが、なかなか答えが見つかりませんでした。

結局、FBTの内部に絶縁の為に充填されているエポキシ樹脂に添加されている赤燐がFBT2次巻き線のウレタンを腐蝕させレアショートを発生させていたのでした。当時TVメーカはこの現象を知っており民生用のFBTでは、すでに難燃剤を赤燐から臭素に切り替え済みでした。民生市場のほうが量がたくさん出るので、不具合現象を先に体験することが結構あります。

LSIパッケージの場合は赤燐の存在によりAgマイグレーションを加速し不良に言った至ったわけで、不良のメカニズムが違うのですが、このニュースを聞いて若い頃の経験がよみがえりました。
多分臭素が最近の環境問題で使用できなくなり、赤燐をそのまま使ったのでは危ないので何らかの処理をした上で使おうとしたのだろうと想像しています。最近のFBTの絶縁材料の難燃剤は何を使っているのかちょっと心配なところです。




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