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生産ラインが困る仕組み

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 生産ラインが困る仕組みという言い方をすると誤解を受けるかもしれない.日々改善を継続する仕組みと言いかえたほうが良いだろう.

 生産性の改善を上からの指導でドンとやると何とか改善できるが,現場の創意工夫で日々改善がなかなか出来ない.日本の工場では作業現場による改善が普通に行われていても中国の工場では夢のような話ではないだろうか? 

ちょっとした工夫で日々改善の習慣付けができる.
今回はそんなお話をする.これをお読みになっているあなたの工場で応用していただければ,大変光栄です.

結論から言うとタイトルに示したように「生産ラインが困る仕組み」を作ればよいのだ.これだけでは何の意味か解らないので例で説明しよう.

・不良が発生するとラインが止まるようにしておく
 現場の班長さんが,一番怖れているのはラインストップだ.生産計画が時間内に達成できなければ,生産管理,営業からいっせいにクレームが来る.
したがって生産量の確保が任務だと思っている班長さんは結構いる.
こういう人たちにはラインストップは大きなプレッシャーになる.

不良が発生したらすばやく解決する.そして次に同じ不良が発生しないように工夫させる.これを習慣付けておけば,一気に生産性改善はできないにしても,日々少しずつ改善ができる.
小さな改善でも複利で効いてくるので,継続すれば大きな改善効果になる.

中国で先端的な組み立てラインを実現されている船井電機さんもこの手法を取られている.作業中に何か問題点があれば,作業者がライン停止のボタンを押す様になっている.ライン停止が発生するとすぐさま班長さんが問題解決をしラインを再稼動する.
ラインが止まっている間に工程内の大きな時計が停止時間を累積カウントしていく様になっている.一日の停止目標時間が決まっているので,班長さんのすばやい行動と再発防止の工夫が必要になってくる.

・問題点がリアルタイムに見えるようにしておく
 不良の発生でラインを停止するのも問題点の可視化になるが,その手前で問題点を見えるようにする.

生産管理板などにより,2時間おきに生産出来高を記入して管理している工場が多い.これでも生産性を阻害する問題が発生していることを可視化できるが,リアルタイムには見えていない.過去2時間の間に何らかの問題が発生した,という事がわかるだけである.結果だけを見ていてはなかなか改善ができない.

これをリアルタイムに見えるようにしておく.今現在完成していなければならない数量と,実際に完成している数量がリアルタイムに見えていれば,すぐに手が打てる.

さすがにホワイトボードに記入する方式ではこういうことはできない.リアルタイムに計画生産高を計算表示し,現在出来高との差異がマイナスになっていれば赤行灯が点灯する電子生産管理板が既製品で簡単に手に入る.
こういうツールを応用して,班長さんに赤行灯が点灯したらすぐに生産性を阻害している原因を除去するように指導をしておく.

もちろんボトルネックが発生している工程を手助けするのではなく,ボトルネックが発生する原因を解決するように動機付けておく必要がある.

この二つの事例で「生産ラインが困る仕掛け」をご理解いただけただろうか?
このように問題点の発生が即改善を要求する仕掛けを作っておき,班長さんたちの現場力を鍛え,日々改善の習慣をつける.
これも一種のOJT(現場教育)だと思う.

こちらの記事もどうぞ:「ラインを止めなさい」

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