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【儲かる工場の作り方】第九話「品質保証」

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和衷共济

「品質保証」とは

品質保証部門の仕事を誤解されている人が多いと感じている.
製品の検査.顧客クレームに対する対応.これらも品質保証部門の仕事の一部ではあるが,これが全てではない.
品質とは製品またはサービスを実現する全てのプロセスの品質の総積である.受注から始まり出荷までの各プロセス品質の一箇所でもゼロがあれば,全体の品質はゼロになる.
従って品質保証とは各プロセスを担当する部署がそれぞれにその品質を保証することだ.
品質保証部が製品やサービスの品質を保証するわけではない.品質保証部の仕事は,各プロセスの品質保証の確からしさを保証することである.
品質保証には社内各部署の『和衷共济』が強く要求される.

検査で品質保証?

以前中華系の工場に,不良多発の改善を要求したことがある.このとき経営者は,すぐに高価な自動検査装置を買ってきて,これで不良は無くなると言った.
笑い話のようだが,現実の話だ.ここまで極端でなくとも似たような事例はいくらでもある.
半田ボールがたくさん出るので,外観目視の検査員をたくさん導入して半田ボールを除去する.
組立て後の寸法不良が発生するので,全数ノギスで寸法チェックする.
これらの検査による品質保証は,必ずコストがかかる.その結果,利益が出ないから取引を中止させて欲しいなどといってくるベンダーさえある.
中には,工程内不良が○○ppm以下なので,全数検査から抜き取り検査に移行するというメーカもあった.一見理にかなった発想のように見えるが,○○ppmしかない不良をどうして抜き取り検査で見つけられるというのだろうか.

プロセスで品質保証

前出の例では,半田ボールが出ないようにする.部品の公差設計を見直し,組立てによる工程能力を改善する.などの原因に対する改善をすることにより,各プロセスが品質保証できるようにすることが必要だ.
検査に頼らず,各工程での作り込みによる品質保証を確かにすれば,品質とコストがトレードオフになることは無くなるはずだ.
こういう状態を実現できると,工程内の検査を見直し,更にコストダウンすることも可能になる.
時間がかかる検査を組み合わせ,半自動機を導入する.検査のナガラ化を実現することにより,工程削減し作業員を省人化できる.
過去の事例では三つの検査工程と1つの作業工程を,一台の半自動検査機でナガラ化した.これにより作業員三人を省人化できた.






本コラムは香港,中国華南地区で発行されている月刊ビジネス雑誌「華南マンスリー」2010年2月号に寄稿したコラムです.

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