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序章:工場再建屋原田則夫

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伝説の経営者・原田則夫の“声”を聴け!
工場再生指導バイブル

原田則夫氏との出会い

2004年十一月、明治大学の公開講座で初めて原田則夫氏に出会った。中国工場経営者として講演された原田氏の経営手法が大変奇抜に思えた。

当時私は、中国の生産委託先4工場の生産指導をしていた。中国で常識と理解していたことの真逆の経営手法だった。

これはぜひ自分の目で、真偽を確かめなければと思い、講演終了後工場見学をお願いした。

翌年一月早速原田氏のSOLID社を訪問した。工場に到着して、トイレを拝借したが、そこに貼ってあった小さなチェックリストを見て鳥肌が立った。この工場はただ事ではないと分かった。講演で説明された原田氏の経営理念が現場にあふれていた。

伝説の経営者・再建屋

原田氏は前職のソニー恵州では、船井電機の船井会長を絶句させるほどの工場を作り上げている。3年間でソニー恵州の生産性は3倍になった。

その後、倒産寸前だったSOLID社の再建を託され、経営に乗り込んだ。

倒産寸前の企業は、救急救命に駆け込んできた今にも死にそうな患者と同じだ。こういう患者は多少の荒療治にも耐えることが出来る。原田氏は着任後3ヶ月で、2、100名の従業員を一気に900名までにしている。まずは「癌」であったオーナー縁者を一掃し、原田氏の経営理念に賛同する人だけを残した。同時に、日本からの駐在員も全員帰任させた。

これにより、従業員のモチベーションは向上したはずだ。つまり、オーナー縁者・日本人の経営幹部がいなくなれば、従業員の上昇空間が一気に拡大し、希望が生まれる。

中国の組織は「人」で動いている。組織を改革するためには人を変えれば簡単に改革できる。これはAさんをBさんに代えると言う意味ではない。人を心の中から変えると言う意味だ。

原田式経営哲学

原田式経営哲学を一言で言えば、人の心を理解し、人を育て活用するということだ。「モノ造りはヒト造り」という日本的経営が、原田式経営哲学の原点だ。当たり前のことを当たり前にやるだけだが、原田氏の場合、人の心を理解する洞察力の深さ、人を育てる愛情の真剣さ、仕組み・仕掛けを考える知恵の豊かさが、違っている。

製造現場も、前例や流行にとらわれないごく普通のモノだ。原田式経営哲学の本質は、その製造現場を支える作業員・職員のココロにある。品質も生産性も究極的には「人質」が決める。

モノ造りの仕掛け・FAや自動化にココロをこめる。ニンベンの付いた自働化の定義は、不良が発生したら自動的に止まり、不良を作り続けない機械だそうだ。しかし今時自動停止機能が付いていない機械などあるまい。「自働化」とは、ココロを持った人間と機械が調和を持って働くようにすることだ。





本コラムは香港,中国華南地区で発行されている月刊ビジネス雑誌「華南マンスリー」2010年7月号に寄稿したコラムです.






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