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#12:5Sの継続

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5Sの騎士・林徹彦の
ドン・キホーテの如く

#12:5Sの継続

5Sを継続するのは従業員だ.
5Sを継続するには,従業員をその気にさせなければならない.それが経営者の仕事だ.

5Sを始めたが,継続が難しいと経営者・幹部が嘆く.5Sを始めた当初は,皆張り切って取り組み,見違えるほど工場の現場もオフィスも綺麗になった.
しかし一,二年で元の木阿弥.お客様の工場訪問のたびに「5Sをやれ!」と大声を出さなければならない.
5S巡視をすると,職員の机は綺麗に片付いている.しかし翌日には,机の周りにファイルが散乱している.
コピー機の横に置いてあるはずのホッチキスが見当たらず,いつも探し回らなければならない.正しく5Sを実践すれば,こうはならないはずだ.

続かない理由
5Sが継続しないと嘆いても始まらない.継続しないのは,理由があるからだ.理由が分かれば,対策を考えることが出来るはずだ.
第一の理由は,5Sの目的を明確にしていないこと.5Sは自分たちのためにやるモノだ.要らないモノは持たない.必要なモノがいつも手を伸ばせばある.職場はいつも掃除が行き届いている.こういう環境で仕事をすれば,気分が良いだけではなく,効率も良いはずだ.「お客様が来るから5Sをしろ!」と言うのは,5Sの目的を正しく伝えていることにはならない.
第二の理由は,5Sの基準が明確になっていないこと.例えば,掃除の基準が決まっているだろうか?基準がなければ,何処までやれば良いのか分からない.
毎日就業時間中に1時間も掃除をするのでは,経営者も心穏やかではないだろう.掃除をする理由の他に,何処をどの程度綺麗にしなければならないのか,基準を示さなければならない.
第三の理由は,清潔を正しく理解していないこと.子供の頃,母親から「後片付けをしなさい」と毎日叱られたものだ.叱られてしぶしぶ片付けるが,翌日はまた叱られることになる.
叱られて後片付けをするのは楽しくない.「散らからない方法を考えなさい」と言えば,自発的に考えることになる.「清潔」とは自発的な創意工夫のことだ.

コト造りによる躾
命令・服従型の躾は,楽しくない.命令されるより,自発的に取り組んだ方が楽しいし,士気が揚がる.自発的に楽しく取り組める「コト」を作り出す.
5S巡視で最下位となった職場には,罰金を課す.これでは楽しくはない.
逆に「5S貢献賞」を設け,人知れず5Sに取り組んでいる人に光を当てる.業績で英雄になれなくても,5Sヒーローならば,誰にでもチャンスはある.チャンスを造って人をやる気にさせる.それがコト造りだ.

【今月の一言】
コト造りでヒト造り



本コラムは香港,中国華南地区で発行されている月刊ビジネス雑誌「華南マンスリー」2012年6月号に寄稿したコラムです.

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